断熱処理にはウレタンフォームを使います。
ウレタンフォーム(エアータイトフォーム)
自分は自作ハイエースキャンピングカーでウレタンフォーム12本を使用しました。
ウレタンフォームというのは、缶入りホイップクリームみたいにプシュッと吹くとみるみる内に泡が膨らんできて、そのまま固まってしまうものです。
自分の場合、エアータイトフォームという製品を使用しました。
天井内張り
ハイエースDXの天井には全く断熱材が入っていません。
雨音と断熱のために施工が必須です。
荷室トリム内側
ここも全く断熱材がなく、鉄板1枚です。
このままでは暑くて、寒いのは当然です。
スライドドア内
構造上全体には比較的施工しづらいですが、頑張ってみましょう。
リアハッチ内
ほとんど施工できるところはありませんが、折角ですので施工しましょう。
断熱にウレタンフォームを採用した理由
- 気泡が独立しているため水分を吸収しないのでカビが発生しません。
- 隙間があればどこへでも吹き付けることができます。
- 吹き付けるだけですので施工が簡単です。
- 多少コツが必要ですが壁面でも施工できます。
断熱材豆知識
グラスウールには気を付けましょう
もちろん、多くの方がご存知のように、グラスウールの難点はチクチクして取り扱いがたいへんなことです。
しかし、キャンピングカーに使用するには、それ以外にも大きな欠点があります。
それはグラスウールがきちんとビニールに入っていないと結露等によって発生した水分を含んでしまいます。
そうするとその水分によって断熱材がカビの温床になってしまい健康も害しますし、臭いも大変です。
もちろん、1つ1つグラスウールが密 閉してあれば問題ありません。
もともとビニールに入れられているので設置面積の広い箇所には問題ないでしょうが、ハイエースのキャンピングカー化の際は設置場所に合わせて小さくしなければなりません。
それらを1つ1つビニールで包むなんて面倒なことはやってられないと思います。
メリットは何と言っても価格 が安いことですし、最近はチクチクしない製品も販売されています。
実は自分もチクチクしない高級グラスウール買ってしまいましたが、施工が大変なので使用しませんでした。
新品なので捨てるのは勿体ないし・・・、処分に困ってしまいました。
グラスウールの断熱性
住宅などでグラスウールがよく使われ ているので、グラスウールの断熱性が最強だと思われている方が多いと思います。
(実は自分もそうでした。)
しかし、実はこれは大きな間違いで、住宅で使用 されているのは単にコストが安いからだけのようです。
一般的には同じ厚さならウレタンフォームのほうが断熱性がずっと高いということです。
それもあってハイエースキャンピングカー自作キットにはウレタンフォームを採用しました。
ハイエース自作キャンピングカーの断熱処理作業
①トリムを外します。
ハイエースの荷台、ハッチ、後部ドアに取り付けてあるトリム5枚を内張りはがしではずします。
②ランプのカバーを外します
ハイエースの後部ランプを外します。カバーはこじるだけで開けられます。
③ねじを外します
ランプを固定しているねじを2つ外します。
ねじを外しても引っ張らないでください。
④コネクター外し
ランプ裏面にコネクターがあるので、それを外してください。
これでランプを外せます。
⑤天井トリムを外します
まずは簡単な後部天井そして中央のトリムを外しましょう。
クリップを失くさないように。
天井のクリップについて
クリップ中央部を小さいドライバーなどで押すと簡単に抜けるようになります。
⑥サンバイザーとランプをはずします。
まずはサンバイザーとルームランプををはずしましょう。
⑦取っ手をはずします。
マイナスドライバーか何かで蓋を開けてから、ねじをはずして全ての取っ手をはずします。
⑨カバーをはずします
ウェザーストリップ(ゴム)をはずしてから、ピラーのカバーを丁寧にはずします。
⑩ トリムをはずします
丁寧に内張り剥がしを使ってトリムを剥がしていきます。
トリムをはずしたら・・・
1. トリムの洗浄をお勧めします。トリムをはずしたら是非トリムを洗剤でしっかり洗ってみてください。ブラシで優しくこするだけで本当に驚くほどきれいになります。上の左右の写真を比べてみてください、シミが完全にとれてます。
2. 配線を忘れないように
断熱用のウレタンフォームは接着効果もありますので一度取り付けたらはずすのが困難です。天井トリム内にすべき配線はこの時確実にしておきましょう。
⑪ウレタンフォームを塗ります
少しずつウレタンフォームを塗っていきます。
写真より少し少な目が良いでしょう。
⑫トリムを元に戻します。
ウレタンフォームがハイエース車体についてしまうと上手に取れないので気を付けてください。
⑬取っ手などを取り付けます。
ルームランプや 取っ手、ピラーカバーなどを元に戻します。
⑭ソーラーパネル用のケーブル配線
ウレタンフォームを使うともうトリムをはずせません。
ケーブル配線を先にしてしてください。
⑮ウレタンフォームを塗り、取り付けます。
後部のトリムにウレタンフォームを塗りましょう。あまり塗りすぎないように。
⑯ウレタンフォームを塗り、取り付けます。
中央のトリムにウレタンフォームを塗りましょう。
ここが一番大きいので取り付けづらいです。
⑰ウレタンフォームを荷室に塗ります。
コツは少しずつほそく塗っていくことです。
そうでないと落ちてきてしまいます。
⑰スライドドアにも塗ります。
ドアの開閉の邪魔にならない場所にウレタンフォームをどんどん塗っていきます。
⑰リアハッチに塗ります。
塗れる場所は僅かですがリアハッチもウレタンフォームを塗ります。
バックカメラを取り付けます。
ハッチのトリムを取り付ける前にバックカメラを取り付けます。
ハイエースの断熱処理の際に気を付けること。
ハイエースの屋根部(トリム)にはあまり多く塗らないこと。
あまり厚く塗るとクリップが届かず取り付けれなくなります。(ウレタンフォームで接着されますので落ちてはきませんが。)
私も1か所やってしまいました。
荷室やスライドドアの施工時は焦らずゆっくり、細く、少しずつ吐出して塗っていくこと。
一気に塗るとたくさん出てくるので塗ったウレタンフォームがほとんど落ちてきてしまいます。
自分はこのことに気が付くまでかなり時間がかかりました。
自作ハイエース キャンピングカーで使用した感想。
自分の車の感想は、一言「断熱はキャンピングカーには絶対に必要」だ。ということです。
もう少し丁寧に説明すると、キャンピングカーというより、ハイエースDXには絶対に必要だということです。
ただし、スーパーGLに関しては、ある程度は断熱処理がされていますので、人それぞれだと思います。
自分の乗っているハイエースDXには後部座席部分にエアコンや暖房がありません。
しかも、もともとの断熱処理は皆無と言ってよい状態、要するに外界との隔たりはほぼ鉄板1枚。
さらに追い討ちをかけるがごとく、エアコンの風量は乗用車と比較して、かなり弱い気がします。(自分の車だけ?)
これでは、普通の乗用車の2倍近くある室内にエアコンや暖房が利く訳がありません。
そんな自分のハイエース キャンピングカーは前席だけのしょぼいエアコンのみで、暖房、冷房がバッチリ効いています。
これだけ違えばやらなきゃ損と言っても過言ではないでしょう。